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第104回「~あなたへの懸け橋~」(2013.11)

教授 上田 玲子

教授 上田 玲子

  朝の通勤ではマフラーのあたたかさに感謝する日々となりました。

  駅まで歩く道すがら、自転車の前と後に子どもを乗せて保育園に急ぐ母子の姿につい目が行ってしまいます。前に乗っている小さい男の子はぬいぐるみのように着込んであったかそうです。でも外気に触れるほっぺは真っ赤。風が冷たいのか目をつぶっています。後ろに乗っている4~5歳女の子は手袋をしてしっかりつかまって落ちないように必死な感じ。

  「寒い中、大変だなあ。」

  「お母さんも大変。フレー、フレー!」

  心の中で応援しながら、昔の自分と息子の姿と重なって毎朝、感傷的になってしまう私です。

  その昔、保育園に迎えに行って自転車に乗って帰る冬の夜道、踏切で電車が通るのを待ちながら

  「どっちから電車がくるかな?」

  と当てっこしたのがなんかすごーく楽しかったと次男は今でも申します。もう大学生ですけれどね。

  親としては、

  「寒いなあ。早く家に帰って暖かくしてあげたいのに。遮断機が下りるなんてついてないなあ。風邪引かないといいけどなあ。子どもにつらい思いをさせないために、電車がどっちから来るかふたりで当てっこでもしよう!」

  という思いだったのです。

  このギャップは何?

  そう、親子でも友人でも仕事仲間でも同じことを経験していても感じる内容はあれっと思うほど違うことがよくありますね。

  事実はひとつ、思いは無数。

  寒くてつらいだろうから気晴らしに「電車の当てっこをしよう」と思った私。

  それが楽しかったという息子。母の思いを楽しいと受け入れた息子にサンキューです。事実の周りに様々な思いがあるとしたら、わがままや冷たい思いではなく、暖かな思いが人と人をしあわせに。愛の懸け橋は暖かさでは?

  大切な人からのあなたへの懸け橋はどんな思いでつながっていますか? 

 



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