TEIKAジャーナル

第153回「激しい変化の中で生き残る職業とは」(2016.1)

2016/01/08

  先日、スマホを研究室に置き忘れて大学本館へ。電話をかけなくてはならない用事を思い出し急いで公衆電話を探したのですがどうしても見つかりません。困り果てて守衛さんに尋ねると「公衆電話は館内にはないですね~。」

  その回答にカルチャーショックを受けた私でした。

  そういえば私自身も公衆電話を何年も使っていなかったなあ。

 

  “公衆電話”~10円玉ひとつでかけられた時代、10円玉をいっぱい持ってかけた時代、100円玉も使えるようになった時代、テレホンカードが重宝した時代がありました。

 

  その後、ポケベル、携帯電話、スマホとずいぶん変化してきましたね。特に携帯電話、そしてスマホへの移行は激変といってもよいほど。スマホひとつで、連絡を取り合うだけでなく、情報を発信、受信して学んだり、ゲームなどで楽しんだりと、本当に色々な事ができるようになりました。一方で、公衆電話をはじめとした固定電話の役割はだんだん小さくなり風前の灯火。

  目まぐるしい進歩の中で消え去るものあり。

 

  そんなことを思っていた矢先に「オックスフォード大学マーティンスクールにおける「コンピューター(ロボット化)の影響を受けやすい未来の仕事」に関する調査レポートが目に留まりました。

  THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION?

  これによるとコンピューターの発達とともに、多くの仕事が機械化され、20年以内には芸術や複雑な仕事すら機械化される可能性があるとされています。電話だけではなく職業も時代の変化で消えていくものがあるようです。

 

  しかしその中でコンピューターなどには代替されにくい仕事で生き残る可能性の高いものもありました。

  米国における全702職種中上位40種は

     1位 レクリエーションセラピスト
     2位 最前線のメカニック、修理工
     3位 緊急事態の管理監督者
     4位 メンタルヘルスと薬物利用者サポート
     5位 聴覚医療従事者
     6位 作業療法士
     7位 義肢装具士
     8位 ヘルスケアソーシャルワーカー
     9位 口腔外科
     10位 消防監督者 
     11位 栄養士
     12位 施設管理者
     13位 振り付け師
     14位 セールスエンジニア(技術営業)
     15位 内科医と外科医
     16位 指導(教育)コーディネーター
     17位 心理学者
     18位 警察と探偵
     19位 歯科医師
     20位 小学校教員

     21位 医療科学者
     22位 小・中学校長
     23位 足病医(Podiatrists)
     24位 心理学者
     25位 メンタルヘルスカウンセラー
     26位 図案家
     27位 展示デザイナー
     28位 人事管理者
     29位 レクリエーション・ワーカー
     30位 教育管理者
     31位 言語病理学者
     32位 システム・アナリスト
     33位 コミュニティ管理者
     34位 (博物館・美術館の)館長&(動物園の)園長
     35位 スポーツ・トレーナー
     36位 医療管理者
     37位 保育士
     38位 農場監督者
     39位 人類学者・考古学者
     40位 中学・高校・特殊学校の教員

     

  健康関係、医療関係、そして教育関係が目につきますね。変化の激しい時代だからこそ必要とされる分野なのでしょう。

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