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作業療法学科のお知らせ

日本作業科学研究会に参加してきました。


こんにちは。作業療法学科の澤田です。
2025年9月6日・7日に都立大学荒川キャンパスで開催された「日本作業科学研究会 第28回学術大会」に参加しました。

今大会のテーマは「作業バランスの再考」でした。
作業バランスとは、日常生活における仕事、休息、遊び、睡眠などの活動が、「種類」「時間配分」「意味づけ」の点で適切に保たれており、心身の健康や生活の質(QOL)に良い影響を与える状態を指します。この概念は、1998年に南カリフォルニア大学(USC)で作業科学が誕生した際から取り上げられてきましたが、現在に至るまでさまざまな定義が存在しており、未だ統一されたものではありません。

今回の大会では、在宅ワークの普及によって仕事とプライベートの境界が曖昧になる一方、「両者を分けたい」というニーズが高まる現代社会において、作業バランスを「均衡」という二元論でとらえるのではなく、「調和」という新しい視点で捉え直す試みが紹介されました。
特に、リュウ・イージュン氏による「作業調和モデル」の講演では、作業バランスや作業調和は最終目的ではなく、作業に従事するための“過程”と捉え、ある一定の幅の中で自分らしく生活できていれば、それが健康やwell-beingの表れであるという考え方が提示されました。

また、社会学者の細田満和子氏による講演や、作業療法士でありながら障害当事者でもあるポンジェ・ペイター先生の講演など、多様な立場からの発表を通じて、作業療法は作業科学に基づく専門領域である一方で、作業科学そのものは、専門職に限らず幅広い人々にとっての健康・well-beingに資する学問であることを改めて実感しました。

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