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作業療法学科のお知らせ

日本福祉のまちづくり学会で発表しました。


こんにちは。作業療法学科の澤田です。

2025年9月27日・28日に公立小松大学中央キャンパスで開催された「日本福祉のまちづくり学会 第28回全国大会 in 小松」に参加し、研究発表を行いました。
本学会は、福祉の視点からまちづくりを考えることを目的とした学会で、新たな都市開発や地域再生が進む場所で開催されることが多いのが特徴です。今回の開催地である石川県小松市は、昨年、北陸新幹線の延伸により新駅が開業し、新幹線の駅と空港が至近距離に位置するなど、交通アクセスの面でも注目を集めています。駅と空港を結ぶ自動運転(レベル2)のバスも運行されており、学会期間中にはその試乗体験も実施されていました(残念ながら授業の都合で試乗はできませんでしたが、外観のみ見学することができました)。

また、小松市は2024年初頭に発生した能登半島地震の被災地に近く、学会では震災復興に関する多くの発表や報告も行われていました。

私は「ハンドル型電動車いす(シニアカー)の実生活上の使用に関する検討」というタイトルで発表を行いました。この研究は、現在、本学科の竹嶋先生と共に進めているもので、シニアカーの安全な使用方法について検討することを目的としています。
発表では、実験で使用した安全に配慮されたコースと比較して、実際にシニアカーを上野原駅まで運搬した際の経路上に見られたリスクや課題を、写真を交えて紹介しました。その経路は、実利用者が日常的に通る可能性のあるルートでありながら、安全面での懸念が多く見受けられました。環境整備の必要性はもちろんのこと、人口減少が進む地方においては、環境が整っていない状況でも安全に利用できる方法を模索する重要性を再認識しました。

福祉のまちづくりの対象者は、かつては視覚障碍者、聴覚障害者、身体障害者などが中心でしたが、現在では高齢者や子ども連れ、LGBTなど、より多様な人々が含まれるようになってきています。そのため、対象者全体を見れば、マイノリティではなくなっています。従来の「マイノリティに配慮したまちづくり」から、「誰もが使いやすいまちづくり」へと視点の転換が求められています。これからのまちづくりにおいて、作業療法士としての視点から貢献していけたらと考えています。

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