長谷川教授の実習
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生化学 基礎実習
定量的な扱い
高速冷却遠心機の操作法を学びながら生体試料からのタンパク質の基本的な分画を行う.
材料には牛乳を使用し,カゼイン、ラクトグロブリン、ラクトアルブミンを分離し,その収量をおおまか1) に求める.カゼインの等電点は pH4.5-4.9 であるので,等電点沈澱により,まず,これを分離する.ラクトグロブリン,ラクトアルブミンは,硫酸アンモニウム(硫安)を用いた塩析により50%飽和で沈澱するもの,80%飽和で沈澱するものとしてそれぞれ分離する.
ポリペプチドの扱い
荷電物質を含む溶液に電流を通ずると,その荷電の反対の電極に向って物質は移動する.これが電気泳動である.電気泳動法は物質をその移動速度の違いにより分離する方法で生化学の分野では,タンパク質や核酸の純度検定,分子量測定,精製などに広く利用されている.
実習では,代表的な方法の一つである SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)をゲルの調製から行い,タンパク質のバンドの観察や分子量の推定を行う.
材料には,ブタの血液から赤血球膜を溶血処理と遠心分離法により調製し使用する.
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生化学 専門実習
実験動物の取り扱い
実験動物はバイオサイエンスの発展のために,さまざまな形で利用されている。遺伝的ならびに環境的要因のコントロールされた動物を用いると再現性の高い,正確な実験結果を得ることができる。そのため,一部の動物は,『実験動物』として研究用に管理された環境で飼育され,繁殖,生産されている。本実習では,代表的な実験動物であるマウスを用いて,血糖検査ならびに肝臓手術を実施することにより動物実験の基礎的技術を修得する。
動物培養細胞の取り扱い
生体から組織,細胞を取り出して,適切な培地を含む培養器内で生育させることができる。これにより,複雑な生体の制御機構から開放された,単純化した系の中で,細胞のいろいろな機能を観察・解析することができる。ここでは,株細胞といわれる長年利用されている細胞を用いて培養の基本的技術を修得する。株細胞の特長は無限に増殖し続ける能力を持つように変化(不死化)していることである。培養細胞は細菌など微生物に対する防御能力をもたないので,無菌状態で扱わなければならない。
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