三木 良子
役職:准教授・博士(人間学)
主な研究と活動
私は大学卒業後から現在まで、ソーシャルワーカーとして精神障害のある人たちの地域生活支援の場で実践を積み重ねてきています。現在の研究・教育分野に踏み出したのは、これまでの実践経験を自分の中で深め、還元していきたいと考えたからです。これまでのソーシャルワーカーとしての実践は、自分にとって「支援する」だけでなく、「支援してもらった」のではないかと考えています。今、自分がここにある、という現象は自分だけの力で成し遂げられたものではなく、精神障害のある人たちと時間をともにしたこと、またソーシャルワーカーの仲間とのやりとりなど、全ての関わりからパワーをもらって今に至ります。
主たる研究は、「精神障害のある人への就労支援」です。精神障害のある人、支援者、また周囲を取り巻く人たちとの関わりや相互作用、それらが循環していくことで精神障害のある人たちが就労を続け豊かな生活を獲得していくプロセスを明らかにしていくことです。
学生の皆さんに学んで欲しいことは、ソーシャルワーカーの実践は一方的なものではなく、クライエントである人たち、クライエントを取り巻く人たちや環境などとの相互作用を通してソーシャルワーカー自身も成長していく実践であることです。実習も含め、一つ一つの実践でうれしさや喜びを感じる(ときに泣くこと、辛いこともありますが…)ことができる実践者を一緒に目指してみませんか?
主たる研究は、「精神障害のある人への就労支援」です。精神障害のある人、支援者、また周囲を取り巻く人たちとの関わりや相互作用、それらが循環していくことで精神障害のある人たちが就労を続け豊かな生活を獲得していくプロセスを明らかにしていくことです。
学生の皆さんに学んで欲しいことは、ソーシャルワーカーの実践は一方的なものではなく、クライエントである人たち、クライエントを取り巻く人たちや環境などとの相互作用を通してソーシャルワーカー自身も成長していく実践であることです。実習も含め、一つ一つの実践でうれしさや喜びを感じる(ときに泣くこと、辛いこともありますが…)ことができる実践者を一緒に目指してみませんか?
キーワード | ソーシャルワーク、精神保健福祉、精神障害のある人の就労支援、司法ソーシャルワーク |
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専門分野 | 精神保健福祉、精神障害者福祉、司法ソーシャルワーク |
主な研究課題 |
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担当科目 | 精神保健福祉制度論、精神保健福祉援助技術総論Ⅱ、精神保健福祉援助演習、精神保健福祉援助実習、他 |
学位 | 博士(人間学)(大正大学人間学研究科、2017年3月) |
免許・資格 |
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卒業年月 | 2017年 3月 大正大学 人間学研究科福祉・臨床心理学専攻 博士後期課程 修了(博士(人間学)) |
学歴・経歴
- 明治学院大学 文学部 心理学科 卒業(文学士)
- 大正大学大学院 人間学研究科 社会福祉学専攻(社会福祉学修士)
- 大正大学大学院 人間学研究科 福祉・臨床心理学専攻 博士後期課程 修了(博士(人間学))
- 精神障害者共同作業所棕櫚亭Ⅱ(ソーシャルワーカー)
- 特定非営利活動法人ミュー(ソーシャルワーカー)
- 東洋大学 ライフデザイン学部 生活支援学科 助教(実習指導)
- 東京成徳大学 応用心理学部 福祉心理学科 助教
主な著書
- 「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」上島国利、渡辺雅幸、榊恵子編集『ナースの精神医学 第5版』中外医学社、2019
- 「地域援助のロールプレイ」坂野憲司、福冨律、森山拓也編集『精神保健福祉援助演習(基礎)』弘文堂、2017
- 「就労支援制度」最新精神保健福祉士養成講座4 『精神保健福祉制度論』中央法規、2022
- 「精神障害者の社会生活の実際」最新精神保健福祉士養成講座5 『精神保健福祉の原理』 中央法規、2022
主な論文
- 三木良子、もう変化しなくてもいいと言えたAさん~精神障害者の就労支援を通したライフストーリー研究~、鴨台社会福祉学論集第20号、52ー60、2009
- 三木良子、精神障がい者家族の持つニーズと支援に関する研究、ライフデザイン学研究6号、159-17、2011
- 三木良子・白石弘巳、在日外国人の精神保健・医療・福祉の実態と課題、ライフデザイン学研究6号、129-142、2011
- 三木良子・白石弘巳、精神科地域ケアを支える社会資源、臨床精神医学40巻5号、621-625、2011
- 三木良子、東京に避難した人たちへの支援~精神保健福祉士として何ができたのか~、病院・地域精神医学第55巻第1号、81-83、2012
- 三木良子、精神障害者の就労を阻むもの-就労のマスターナラティブの歴史的研究第1報-、鴨台社会福祉学論集第21号、40-47、2012
- 三木良子、日本における難民の暮らしとメンタルヘルスの課題、ライフデザイン学研究7号、274-289、2012
- 三木良子、精神障害者の就労を阻むもの-就労のマスターナラティブの歴史的研究第2報-、鴨台社会福祉学論集第22号、72-79、2013
- 三木良子、難民として来日した人たちの 「暮らし」「こころ」「福祉」、ライフデザイン学研究9号、365-382、2014
- 三木良子、精神障害者文化とソーシャルワーカーの課題−就労支援を通して−、文化とこころ13巻2号、94-98、2016
- 三木良子、精神障害者の就労継続支援のプロセス研究−就労支援施設の支援者を対象として−、鴨台社会福祉学論集第25号、38-46、2016
- 三木良子、精神障害者が一般就労を継続していくための支援プロセス、博士論文(大正大学大学院人間学研究科福祉・臨床心理学博士後期課程)、2017
- 三木良子・淺沼太郎、刑事事件に関与した障害者への『入り口支援』の現状と課題-東京における弁護士会と社会福祉職能団体の連携実践を通して-、帝京科学大学紀要第14巻1-8、2018
- 三木良子・淺沼太郎・佐藤妙、刑事事件に関与した障害者へのソーシャルワークの検討~入り口支援における精神保健福祉士としての価値に基づく実践~、鴨台社会福祉学論集27、61-65、2019
- 三木良子・羽毛田幸子・佐藤妙、「入り口支援」における活動の実際と制度化の必要性、鴨台社会福祉学論集28、27-31、2020
- 三木良子、精神障害者の就労継続に関する研究‐「働きがいのある」労働環境とは-.帝京科学大学紀要第18巻、47-54、2022.
- 三木良子・羽毛田幸子・淺沼太郎、刑事弁護とソーシャルワークの協働に関する調査研究 : 都道府県精神保健福祉士協会の実態調査、精神保健福祉 53 (3)、273-278、2022-07
- 三木良子・羽毛田幸子、入口支援におけるソーシャルワーカーと刑事弁護人との連携に関する予備的研究、帝京科学大学紀要第19巻、77-84、2023.
所属学会等
- 公益社団法人日本精神保健福祉士協会
- 日本精神保健福祉学会
- 日本精神障害者リハビリテーション学会
- 日本職業リハビリテーション学会
- 日本社会福祉学会
- 鴨台社会福祉学会
学会発表(国内学会)
- 廣江仁・三木良子・山崎茜、ニーズオリエンテッドのもたらすもの-作業所での取り組みから‐日本精神保健福祉士学会第3回学術集会(富山県)、2004
- 三木良子・廣江仁・島津屋賢子、当事者がリードする就労支援-その効果と展開‐日本精神保健福祉士学会第5回学術集会(愛知県)、2006
- 三木良子・廣江仁・島津屋賢子・齋藤舞子、セルフ・エフィカシーモデルによる就労支援-ソーシャルワークの視点での考察‐日本精神保健福祉士学会第6回学術集会(宮崎県)、2007
- 三木良子・廣江仁・島津屋賢子・齋藤舞子、就労支援施設における事例研究-ゆっくりと熟し「何か僕、今幸せなんスよ」と言えたAさん‐日本精神保健福祉士学会第7回学術集会(神奈川県)2008
- 三木良子、就労支援施設における事例研究partⅡ-多くのことを望まなければ生きていくことはそんなに難しいことじゃないよ‐日本精神保健福祉士学会第8回学術集会(静岡県)、2009
- 金成透・岩崎香・三木良子・他、日本精神保健福祉士学会第9回学術集会障害者権利条約の意義と課題‐だれもが暮らしやすいまちづくりをめざして‐(沖縄県)、2011
- 三木良子・白石弘巳、難民支援における精神保健医療福祉の課題、日本病院・地域精神医学会第54回大会(沖縄県)2011
- 三木良子、難民支援における精神保健福祉士の課題~支援者へのインタビュー調査からの考察~、日本精神保健福祉士学会第10回学術集会、2013
- 三木良子・髙橋智美、精神保健福祉士が難民の暮らし・こころ・福祉にかかわれること-難民として日本に来た人たちへのインタビューを通して‐日本精神保健福祉士学会第11回学術集会(熊本県)、2014
- 三木良子、松尾智美、難民の暮らし・こころ・福祉にかかわれること-精神保健福祉士の実践課題の探求‐多文化間精神医学会第20回学術総会(栃木県)2013
- 三木良子、精神障害者の「文化」を考える‐就労支援を行うソーシャルワーカーの振り返りと課題‐多文化間精神医学会第20回学術総会(栃木県)2013
- 三木良子、精神障害がありながら働き続けるためには-グループインタビューによる就労研究‐日本精神障害者リハビリテーション学会第21回大会(沖縄県)2013
- 三木良子、精神障害者の一般就労支援に関する研究-現状と課題‐日本精神保健福祉学会第4回大会(東京都)2015
- 関原育、三木良子他、入り口支援における弁護士と精神保健福祉士の連携について、~東京精神保健福祉士協会司法ソーシャルワーク委員会の実践から~、日本精神保健福祉士学会第15回学術集会(山口県)、2016
- 三木良子、精神障害者の一般就労が継続していくための支援プロセス‐支援者を対象としたM-GTAによる分析‐日本精神保健福祉学会第5回大会(沖縄県)、2016
- 淺沼太郎、三木良子他、精神保健福祉士と弁護士の連携による入口支援について ~東京精神保健福祉士協会 司法ソーシャルワーク委員会の実践を通して~、日本精神保健福祉士学会第15回学術集会(大阪府)、2017
- 三木良子、就労支援ソーシャルワークに関する研究‐精神障害者の「その人らしい就労生活」を実現するための支援プロセス‐日本精神障害者リハビリテーション学会(福岡県)、2017
- 三木良子、刑事事件に関与した障害者へのソーシャルワークの検討~入り口支援における精神保健福祉士としての価値に基づく実践~、日本精神保健福祉士学会第16回学術集会(長崎県)、2018
- 羽毛田幸子、三木 良子、他7名:東京精神保健福祉士協会司法ソーシャルワーク委員会の研修体系について~支援の質の向上を目指して~、第17回日本精神保健福祉士協会学術集会、2019
- 清水有香、三木良子、他5名:刑事事件を通して表出された本人の生きづらさ~司法ソーシャルワーカーの実践事例より~、第20回日本精神保健福祉士学会学術集会、2021
- 三木良子:「刑事弁護とソーシャルワークの協働」に関するアンケート調査報告‐都道府県精神保健福祉士協会の実態調査‐第20回日本精神保健福祉士学会学術集会、2021
- 三木良子:精神障害者が働きやすい労働環境に関する調査報告、日本職業リハビリテーション学会第48回愛知大会、2021
- 関原育、 三木良子、他4名:東京精神保健福祉士協会司法ソーシャルワーク委員会活動実績報告、 第20回日本精神保健福祉士学会学術集会、2022
- 羽毛田幸子、 三木良子:刑事弁護人と精神保健福祉士の連携に関するアンケート調査、 第20回日本精神保健福祉士学会学術集会、2022
- 三木良子:精神障害者が働きがいのある労働環境-インタビュー調査による分析‐ 第49回日本職業リハビリテーション学会、 2022
その他の活動
- 特定非営利活動法人ミュー理事(2009年6月~2017年5月)
- 一般社団法人東京精神保健福祉士協会理事(2010年6月~)
- 西東京市障害認定区分審査会委員(2011年4月~)
- 武蔵野市障害者就労支援センター運営協議会委員(2011年5月~2017年3月)
- 特定非営利活動法人このは理事(2011年6月~)
- 公益社団法人日本精神保健福祉士協会代議員(2016年6月~2020年5月)
- 一般社団法人 日本ソーシャルワーク教育学校連盟 国家試験合格支援委員会委員(2017年4月~)
- 東京都社会福祉協議会 福祉サービス運営適正化委員会委員(2020年5月~現在)
- 足立区精神障がい者施設指定管理選定審査委員会委員(委員長)(2020年9月~2021年9月)
- 東京都立精神保健福祉センター研究倫理審査委員(2020年8月~現在)