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岩瀬教授と4年生の松本奈緒子さんが沖縄西表島にて植物の生態調査を行いました。

2012/07/16

7/2~7/7の間、沖縄県竹富町の西表島で寄生植物「スナヅル」の分布調査を行ってきました。今回の調査は全国共同利用施設である琉球大学熱帯生物圏研究センターの国内研究員招聘計画に基づくもので、旅費、滞在費等は琉球大学から支給されます。また、卒業研究の一環として4年生の松本奈緒子さんも一緒に行ってきました。西表島へは羽田から沖縄本島の那覇を経由して石垣島まで飛行機で、石垣島からは船で行きます。乗船時間は約1時間ですが、行き帰りの移動にほぼまる1日ずつかかりますので、現地での調査は7/3~7/6の4日間になります。「スナヅル」とはクスノキ科に属し、西表島等の亜熱帯域の海浜に分布するツル性の寄生植物です。根も葉もなく、他の植物から吸収根を通して養分を取り生育するとされています。これまで、西表島にはスナヅルが分布することは知られていましたが、西表島内の詳しい分布は調べられていなかったので、今回、詳細に調べることにしました。その結果、マングローブが生えているような潮間帯や一部の地域を除き、西表島のほぼ全域に広く分布していることがわかりましたが、分布の詳細はここでは省きます。

個々の生育状況を調べてみると、グンバイヒルガオやハマアズキ等の海浜性ツル植物のツルにからみつき、吸盤状の吸収根で吸着しているのがわかりました。白色の小さな花が咲き、直径7~8 mmと大きな果実もつけていました。寄生の実態解明はこれからですが、西表島では亜熱帯海岸特有の様々な植物の花が咲き、炎天下での調査ではありましたが、疲労の中にも楽しい調査をすることができました。

 

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調査の成功を喜びスナヅルの前で佇む岩瀬教授  由布島へ渡る水牛車  船を待つ琉球大の教授と4年生の松本さん

 

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マングローブの一種ヤエヤマヒルギ  グンバイヒルガオ    スナヅルの花と果実

 

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他の植物を覆い尽くすスナヅル

 

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