第26回 「シャトルボールを通じた日・中・韓の大学生交流」(2011.2)
2011/03/18
『シャトルボール(shuttle-ball)』というスポーツをご存知でしょうか。このスポーツは1989年に日本の大学生たちによってその原形となるものが考案されました。シャトルボールの道具のひとつであるシャトルバーは「お手玉」のように両手を使って操作する動作と「カヌーのパドル」をヒントにして作られています。バーには、一方に繊維製の網でできたソフトバスケット、もう一方には樹脂製のハードバスケットが取り付けてあります。このバーを使ってボールをバスケットからバスケットへ移し変え、往復=「シャトル」をしながら楽しむところから、シャトルボールという名前が付けられました。帝京科学大学の授業でもシャトルボールを取り入れていますし、全国の多くの大学でも体育授業教材として行われています。
私は日本シャトルボール協会の役員として大学生同士の国際交流事業に携わっています。2008年10月に韓国シャトルボール協会が設立され、2009年7月には中国オリンピック委員会との話し合いを経て、北京体育大学において中国で初めての講習会が開催されました。昨年5月には、各国の大学の代表選手たちが集い、中国・北京体育大学において『第1回中・韓・日シャトルボール交流大会』が盛大に開催されました。現在、第2回大会開催に向けての準備を進めているところです。
国家レベルにおいても2009年10月の日・中・韓サミットで、質の高い大学間交流のための有識者会議の設置が合意され、2010年4月16日に第1回日・中・韓大学間交流・推進会議(CAMPUS Asia/キャンパス・アジア)が開催されました。また、2011年をめどに日本・中国・韓国の3国で、環境や生命科学の共同研究を進めるための基金「東アジアリサーチファンド」が設けられることになり、研究プロジェクトの設置や若手研究者の交流事業も計画されています。このように、大学教育において、国を挙げた3国の連携強化がさらに推進されて行くことでしょう。
日本・中国・韓国を中心とする東アジア地域の交流拡大は、アジア全域の発展の重要なカギであると考えられています。シャトルボールは、中国や韓国では大学生たちを中心に活発に行われ始めており「日本発のニュースポーツ」として現地のマスメディアにも頻繁に取り上げられていますので、今後さらに普及して行くことと思われます。本学の真新しいグラウンド(人工芝)で、一緒にシャトルボールを楽しみませんか!そして、シャトルボールを通じて世界に友達を作りませんか!!
日本シャトルボール協会のHPより