TEIKAジャーナル

第109回「安全指導」(2014.1)

2014/01/28

  今日は我が子の通う小学校の安全指導担当日でした。安全指導とは、子ども達が登下校を安全に過ごせるよう、横断歩道に担当保護者の一人が立ち、横断旗を持って指導するものです。小学校では、安全指導の目的について、「児童の登下校の安全を見守る」ことを挙げており、家庭・学校・地域が一体となり連携を深めることの重要を示しています。当校区内で安全指導を行う場所は3箇所です。学校用務員の方も毎日同じ場所で安全指導をしてくださっています。

  私が担当した場所は信号のある交差点で、この日もその信号を渡るために長蛇の列ができていました。子ども達は静かに信号が変わるのを待っています。その信号を一度に渡りきれる班は、3、4班程度なのですが、それを察し、班長はまだ点滅していない信号でも渡るのを止め、待ちます。なぜなら、班全員が渡らなければならないからです。予測通り、2秒後、青信号は点滅します。すると、学校用務員さんから「信号をちゃんと見ていてえらいぞ」と大きな声で褒められていました。班長の安全への意識の高さに脱帽です。また、その信号を渡るとき、私は横断歩道の真ん中で、「おはようございます」と大きな声で挨拶をしながら横断旗を持ちます。多くの子ども達は私を見ながら「おはようございます」と大きな声で挨拶をしてくれます。目と目を合わせて大きな声でする挨拶はなんて気持ちのよいことでしょう。朝から子ども達と挨拶を交わし、清々しい気持ちでいっぱいになりました。

  こういった挨拶のように、学校教育だけでなく、家庭教育や、地域社会との連携を通して基本的な規範意識を育むことは重要です。用務員さんから褒められたことも、お互いが守るべき規範の大切さや必要性を学ぶ良い機会でもあったことと思います。私にとっては数ヶ月に1回の行事ですが、子ども達にとっては毎日のことです。様々な父兄による安全指導の中で、挨拶などコミュニケーションを図ることにより、子ども達の心の中には社会的規範意識や価値観、道徳性も備わっていくのではないでしょうか。このように、安全指導は単純に子どもの安全を見守るだけでなく、子ども達の成長に欠かせない一つの取り組みでもあることを再認識しました。

  さらに、今回の安全指導では、このような取り組みから子ども達は言われて行う挨拶ではなく、自らが行う挨拶を身に付けようとしていると感じました。地域のコミュニケーションが稀薄と言われ久しいですが、今後、安全指導のような学校・地域・家庭が連携、協力した取り組みは益々必要でしょう。

 

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