TEIKAジャーナル

【作業療法学科】photograph

2020/10/21

皆さんこんにちは。作業療法学科の小橋です。
今日は写真の心理的な効果についてお伝えしたいと思います。
 およそ20年ほど前からデジタルカメラが普及し、フイルムのカメラが少なくなったと思います。当時はフイルムの中を覗くためには、それを写真館などのお店に持ち込んで現像してもらい、写真にするしかありませんでしたから、現像した写真はアルバムに残されていました。見たい時には、すぐに手に取って見れましたが現在はどうでしょうか?
 私もよく写真を撮りますが、デジタルカメラを利用するようになってからは、パソコンのフォルダに入れたまま、写真として印刷することがほとんどなくなってしまいました。写真を見ようとパソコンやタブレットを手に取ったとしても、すぐに別の機能を使ってしまったりすることも多いのではないでしょうか?それによって、昔ほど懐かしい写真を見る機会が少なくなったと感じています。
 写真の心理的な効果は、撮影介入の研究に基づいて 1970 年代後半以降から実証されてきたようです。先行研究では、精神的健康への写真の効果を報告しています。写真を活用した心理療法では、写真を「見る」ことによる心理療法として、自己理解や歪んだ自己イメージを改善し 自尊心の向上などに成果を示してきたようです、
 このコロナの中、自粛ムードも、我慢の限界を超えたのか、徐々に薄れている印象があります。過剰にコロナに反応するのではなく、いかに共存するかと言うことが求められてきていますが、「写真を見る」と言う作業の持つ心理的効果を用いて、健康になってみてはいかがでしょうか?ちなみに、写真は見るだけではなく、写真撮影という行為が持つ自律性によってもたらされる心理的不適応感の改善、 すなわちポジティブな心理的効果を発揮するようです。
 少しずつ写真を整理したり、新しい写真を撮ったりすることで健康的な生活をしてみませんか?
 
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