TEIKAジャーナル

【作業療法学科】 ぬいぐるみづくりは「自己表現」の一つ

2020/12/25

作業療法学科の大関です。
治療活動でぬいぐるみもよく作りますが、実は作り手の個性が良くでる活動の一つです。
あまり知られていませんが、市販されているぬいぐるみも機械でなく手作業で作られています。
もちろん分業で、縫うときは手縫いでなくミシンを使っていますが、完全にオートメーション化できません。
動物園などのお土産屋で、ぬいぐるみを見て価格が高いなーと思ったことはありませんか。手作りだからです。
また、作り手によって同じ型紙でも顔が微妙に違います。これは、市販品にも言えます。
作業の結果は個性が出ます。本人に自覚がなくても作業は「自己表現」なのです。
精神科の対象者は、言語で自己表現することが苦手で、それが発症の原因の一つの場合があります。また、自分の心を自分自身が捉えることが苦手な人もいます。
そのため、症状は薬で治りますが、この自己表現をうまくできないと再発してしまうこともあるため、まずは、非言語的(言葉以外)な自己表現として作業でその機会を作っていき、徐々に言語(言葉)で自己表現できるようにしていきます。
 
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