TEIKAジャーナル

【★ 東京柔道整復学科 ★】地域連携ボランティア活動 〔 講師:小黒正幸 先生 〕

2024/02/20

令和6年2月5日、2月19日の2日間にわたり、地域連携ボランティア活動の一環として、春日部市立桜川小学校「アフタースクール」にて、児童約30名に「身近なモノでケガの手当て」と題して講演をさせていただきました。内容は、災害時にたとえ医療材料がなくても、身近にあるもので応急手当をし、素早く避難して命を守ろうという目的で、簡単な説明と実体験を通して学び、被災時に役立てていただくといったものでした。今年は元日から能登半島で大きな地震があったこともあり、生徒さん達も真剣に取り組んでくれました。

当日は校長の小野先生のご厚意で理科室をお借りし、教頭の関根先生には、機器のセッティングにご協力をいただきました。講演がはじまると、最初はスライドを静かに見ている感じだった生徒さんたちも、実技になると笑顔がでて、楽しみながらも真剣に取り組んでくれました。実際にレジ袋や食品ラップ、雑誌やストッキングが医療材料に変わり、固定ができると「ほんとに動かない」と飛び回ってみたり、お友達の固定を引っ張って「これなら大丈夫」と言ったりして、身近にあるものと自分の知識で被災時に身が守れることを実感してくれていました。たった3つの応急手当法ではありましたが、あっという間の1時間でした。生徒さんからも「楽しかった」、「おうちでやってみる」などという声が聞かれ、楽しみながらも学んだことをしっかり覚えてくれたことがうかがえました。

今までも、保育園の園児さんや、中学生の生徒さんにいろいろな講演をしてきましたが、今回は「楽しさ」に加え、「素直さ」と「礼儀」を実感させられるものとなりました。講演中、疑問に思ったことは、手を挙げて「素直に」質問してきてくれました。その質問もきちんと挙手をして指されるまでは発言せず、自分の順番をきちんと待てる「礼儀」を兼ね備えていました。そして終わった後には大きな声で「ありがとうございました」と感謝の言葉をいただきました。桜川小学校の先生たちのご指導の賜物だとは思いますが、ふと、大学生はこの素直さと礼儀をどこで失くしてしまったのだろうとも感じました。大学の大きい教室で質問するのは恥ずかしいかもしれませんし、目立ちたくないのかも知れませんが、講義の後にでも質問はできます。わからないことをそのままにしない、「素直に」知識を得ようとする姿勢は、大学生になっても忘れてほしくない姿勢であり、ルールを守り、あたりまえのように感謝の言葉を言える「礼儀」も、大学生にこそ身につけていてほしい素養だと思いました。生徒さんは私が想像する以上に、柔軟に、自由に、そして楽しく、自ら「学び」を共にしてくれました。このような「学び」の姿勢を、いつまでも持っていてほしいと心から感じた2日間でした。今後も継続的に大学、学科のリソースを活用し、「柔道整復術」を通して地域に貢献していきたいと思いました。

最後になりますが、このような活動を許可いただきました大学関係者の皆様に感謝申し上げます。そして、快くご協力いただいた小野校長先生をはじめとする春日部市立桜川小学校の先生方、このような機会をご提案いただいた上、お手伝いいただきました桜川小学校PTAの皆様、そして何よりも「学び」を共にしてくれた子どもたちに深謝申し上げます。

春日部市立桜川小学校のHP 桜川小学校ブログ『桜っ子日記』でもご紹介いただきました。重ねて感謝申し上げます。
https://schit.net/kasukabe/essakuragawa/blogs/blog_entries/view/12/cffd232ec9296863d1ce282b3ed2606f?frame_id=9

【帝京科学大学 医療科学部 東京柔道整復学科 講師 小黒正幸】
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