スマートフォン版はこちらをクリックしてください


第61回「いのちの授業」(2012.3)

教授 小池 和男

教授 小池 和男




  「いのちとは、なんでしょうか?心臓ですか、頭、心、からだ全体?」

   聖路加国際病院理事長・同名誉院長などを務められている、日野原重明先生の「いのちの授業」は、こんな質問からスタートしました。5年前、豊島区立目白小学校に来校されて4年生99名を対象にした授業です。

 

 


 その時のあらましを紹介したいと思います。皆さんが「いのち」について考える時の参考にしてみてください。


○心臓はポンプですよ。心臓は息の中の酸素や腸から吸収した栄養素を、血液といっしょに頭や手足、からだ全体にひとときも休むことなく送り続けています。ですから、いのちを動かす役割をしているのが心臓で、いのちそのものではないのです。


○では、心臓の大きさはどのくらいでしょうか。「レモン?マンゴー、リンゴ、それともキウイ、お芋?」。皆さんのような10歳の子は握りこぶしぐらいです。大人になると体も成長するので、心臓も大きくなります。マンゴーくらいです。マラソンで優勝した高橋尚子さんの心臓は、グレープフルーツくらいですよ。


○心臓の音を聴いたことがありますか?心臓の音を聴く道具があります。「ちょうしんき」と言いますが、書けますか?「腸心機?」ではありません。大人の人もなかなか書けないのですが、「聴診器」と書くのです。二人で1個使って、実際に聴きあってみましょう。ト-ン・トンと二つの音が聴こえますね。脈の打つ回数と心臓が血液を送り出す回数と同じになるのです。


○心臓は1分間に何回打つでしょうか。生まれたばかりの赤ちゃんほど脈は速く130回くらい、10歳では70~80くらいです。私くらい歳をとると、60回、像は25回くらいですよ。


○では、いのちとはなんでしょうか。風が吹いていても、風を見ることはできません。いのちも見ることはできません。ヒントは、皆さんのもっている時間の使い方にあります。


○朝、起きてから何をしましたか。朝起きて、顔を洗ってごはんを食べて、学校へ行って、友達と遊んで…眠るまで。自分自身のために時間を使っているのですよ。【いのちとは、あなたが使える時間のことです。】

 

   授業後、120名の保護者の方にも講話いただき、「何かされても仕返しをしない、相手を許せる人間になりましょう」と結ばれました。心洗われるひととき、寛大であることの大切さを学びました。これからは、本学の「いのちを学ぶキャンパス」で、皆さんと共にいのちの尊さを学び合っていきましょう。



このページの先頭へ戻る