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第87回「世界に目を向けて」(2013.1)

准教授 呂 暁彤

准教授 呂 暁彤

 7月末、世界児童精神学会に参加するため、憧れのパリに向かいました。早朝に到着したため、とりあえずセーヌ河畔に沿って、両岸の風景を楽しませていただきました。同じヨーロッパでも、パリはローマと違い、歴史だけではなく、ロマンを同時に感じさせてくれる気がします。何より気に入ったのはテラスでのお茶と食事で、とてもロマンチックに感じました。

 今回の学会で興味深く感じられたのは若者が多かったことです。流暢な英語で一所懸命自己アピールする中国からの若手研究者とシャイで大人しく緊張している日本からの若手研究者の対照が際立ちます。また行動力も積極的な中国風と保守的な日本風では鮮明に分かれていました。

 近年、日本からの海外留学が年々減り、海外旅行はするけれど、海外留学はできないという若者が増えて、問題視されています。今、社会は急速にグロバール化が進みつつあり、外の世界を見ないと成長できないと感じています。安全安定、国民の素質が高いことを世界から認められる一方、日本から出たがらない、個性を出さない、何でもみんなと同じがいいという考えを持っている若者が増えることを案じております。1960年代、日本だけではなく、世界的な大ヒットになった坂本九さんの歌「上を向いて歩こう」があります。ヒットした理由のひとつとして当時の日本が世界に向けて尻込みせず活発に進出していて、若者を含む日本全体が外の世界を見ようとしていたことが、この歌を大ヒットさせた要因ではないかと私は勝手に思っております。確かに上を向いて歩いたら、転ぶリスクは高くなります。しかし転ぶからこそ二度と転ばないように考えるのです。中国には「失敗乃成功之母」ということわざがあります。「失敗したからこそ経験が積まれて、同じ失敗を繰り返さないようにできる」という意味です。是非これからの若者はもっと世界に目を向けてほしいのです。



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