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第89回「心温まるお話」 (2013.2)

特任助教 田口 直子

特任助教 田口 直子


  「こころあたたまる」というよりは「イイネ」とにっこりしたくなるお話。

  日本ポーテージ協会の祝賀会、発達の遅れや偏りをもったお友だちがたくさん集まってダンスや歌を披露したり、体験発表をしたり成長を喜びあいました。体験発表では立派に「働く大人」になっている方々の成功体験が、拍手喝さいを浴びていました。

  そのような中で私が10年来仲良くさせていただいているMくん、宮城の特別支援学校高校3年生も、得意のパワーポイントを使用し発表にのぞみました。Mくんの作文や写真から成長に感涙しましたが、何より素晴らしかったのは彼の体験です。

  Mくんは高校の修学旅行で秋葉原にやってきたそうです。自由時間にはどうしても行ってみたかったメイドカフェに、なんと、お友だちと二人だけで!行ったそうです。障がいのある田舎の高校生が二人・・・構音不明瞭な上に、かなりきびしい東北弁(笑)。下手をすると迷子として警察に通報されてしまうのでは?と心配になるところです。しかしながら、案ずるよりうむはやすし。好きこそものの上手なれ。本当にやりたいと思ったことは、やり遂げることができるものです。Mくんは修学旅行の作文に、このように書きました。(以下原文のまま引用)「秋葉できれいなお姉さんにチラシをもらいました。メイドカフエでスペシャルドリンクに、おいしくなれれーと、いってもらいおいしくのみました。とてもしあわせでした。」

  秋葉原、メイドカフェというと、正直おおいに偏見がありました。しかしながらMくんに、こんな素敵な体験をさせてあげてくれたインクルーシブなアキバを、ちょっと見直してしまいました。

Mくんが「楽しい」ということはたくさん聞いたことがありましたが、「しあわせ」というのを聞いたのは初めてでした。「はたらく大人になる、輝かしい将来」も素敵ですが、

  「なんでもないような小さな夢がひとつかなう今日」も大切にしたいものです。


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