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お知らせ

安全管理講習会を開催しました。(5月10日(金))

2013/05/24

野外実習のための安全管理講習会を開催しました。

 

自然環境学科では、山、草原、干潟、河川、芦原、砂浜など様々な場所で野外実習を行います。学生の皆さんが安全に自然観察等を行うことができるよう、今年から「環境野外実習I」の講義において安全管理講習会を開催することになりました。

 

講師は生態計画研究所の大西信正先生です。大西先生は、自然環境学科1年生を対象とした合宿形式の実習“森の学校”を開催する南アルプス邑野鳥公園の所長でもいらっしゃいます。宮城県金華山島を中心に野生ニホンジカの研究をライフワークとしつつ、長野県、山梨県において自然観察員としてご活躍されているため、調査研究を遂行する上での危険、野外に不慣れな方をお連れして自然観察を行うさいに起こり得る危険の両方を熟知されています。

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安全管理講習会は千住キャンパス、上野原キャンパスのそれぞれで自然環境学科2年生を対象に行われました、まず、野外における危険に関する講義を受けて、安全の三要素、事故発生のメカニズム、危険の種類について教わりました。さらにフィールドで起こりやすい事故について、いくつもの例を挙げて紹介していただき、それらの事故を未然に防ぐための対策、起きてしまった場合の対処方法について教わりました。

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次に、自然環境学科で実際に行う実習を題材にしたワークショップ形式の危険予知トレーニングを行いました。まず、森の学校やこれから行う環境野外実習のプログラムを見て、班ごとにどのような危険が潜んでいるかを付箋に書いて模造紙にどんどん貼っていき、どのような危険因子が潜んでいるか、その要因を話し合います(現状把握)。次に、たくさん貼られた付箋を整理し、それぞれの危険ポイントが生まれる要因を整理します(本質追求)。そして、それぞれの危険ポイントの解決の具体的な対策案を出し合います(対策樹立)。最後に、それぞれの危険を回避するための、チーム行動目標を設定し(目標設定)、それを発表してもらいました。

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 こうしたワークショップを行うのは初めての試みで、自分の意見をどんどん貼っていくことにとまどいを覚える学生もいたようですが、慣れてくると、プログラムを見ながら実習の様子を想像してアイデアを出すのが楽しくもなってきたようです。

 

野外における危険を管理する際には、物的、人的状況等をしっかり把握し、想像力を働かせてあらゆる可能性を検討しておくこと、何が起きても対応できるように、事前にさまざまな手を打っておくことが大事だと改めて感じさせられました。講習会で学んだことを活かし、これからの野外実習が、安全でさらに実り多いものとなるよう心掛けたいと思います。(文責:下岡)

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