霞ヶ浦&筑波山にて野外実習を行いました。
2013/10/08
2013年10月5日(土)に千住キャンパスの2年生対象の野外実習「霞ヶ浦の植物から水環境を考える&筑波山の環境観察」を実施しました。
朝、千住キャンパスを出発するときに降っていた雨も茨城県霞ヶ浦環境科学センターに到着したときにはほとんど上がり、解説員の方から湖畔や隣接するレンコン畑に生息する水辺の植物について説明して頂きました。霞ヶ浦は、その流域が農耕地として利用されているため農業排水が水質悪化の要因となってきましたが、近年では都市化による水質悪化も進んでいるようです。このような湖の水辺に群生する植物でも、湖側に生息する植物種と陸側に群生する植物種が棲み分けて群生する様子や、同じ属の種でも水辺の環境の違いに応じて異なる種が生息していることなどを学びました。
午後からは、筑波山までバスで移動し、標高300mの山麓駅から標高800mの男体山・山頂駅までケーブルカーで移動しながら、高低差500mの森林帯の移り変わりを観察しました。しかし、山麓駅では曇り空でしたが、山頂駅に着いた時には濃霧と雨で視界は数十メートルもありませんでした。標高が1000mにも満たない、ケーブルカーで登れるような山でも、山麓と山頂付近では気象条件が大きく変わることを実感するとともに、山の天候を侮ってはいけないと改めて思いました。なお、天候の悪化により山頂を廻る自然研究路での実習は危険回避のため中止しました。植生上、貴重な存在といわれるブナ林も残念ながら観察することができませんでした。
東京近郊でも、植生の見事な垂直分布を実際に目で見ることができ、自然の厳しさも感じることができた実習でした。