TEIKAジャーナル

【作業療法学科】マクラメという「結ぶ」作業

2021/02/01

作業療法学科の大関です。
本日はマクラメを紹介します。マクラメは紐を結ぶという単純な作業ですが、いくつもの結び目を重ね合わせて多彩な模様や形を作り出すことができます。子供も紐を結ぶ作業を覚えるのは、発達課題の中の一つのイベントでもあります。個人差もありますが、蝶結び(靴ひも)は、小学生になっても上手くできない子も少なくないでしょう。そのように、結び方の一連の理解、目と手の協調性、空間把握能力、つまみ動作など、一見すると細かな作業訓練と思われがちですが、実は立位で大きな動きで行うことも多いです。簾(すだれ)のように壁に太い糸を幅広く何本も吊るし、立位で、大きめの結びを、肩関節から指先までのダイナミックな動きと巧緻性を組み合わせ、かつ下肢で体重移動(バランス保持)を行います。例えば、台所の高い扉棚に手を伸ばし、目的のもの手さぐりで探すようなイメージです。
このように手芸=手の訓練=作業療法士と思われがちですが、作業療法士は部位から全身、精神に至るまでの作業を治療的に応用するアイデアマンでもあります。
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