こども学科

「青少年科学の祭典」山梨大会(県立科学館)ブース出展

レポート

総合演習は地域に根ざした活動への積極的参画による地域の人々とのコミュニケーションを体験しそのスキルアップを目指しています。今回は年1回の県内最大の科学イベントである「青少年科学の祭典・山梨大会2008」へ「ペットロボットと遊ぼう」というブースをこども学科として出展し、これの現地スタッフとして2日間参加した模様を報告します。

11月15日(土)・16日(日)に甲府市愛宕山にある子どもの国・県立科学館で開催されました。大会名称の通り、毎年各県で開催され、最後は東京・竹橋の科学技術館で全国大会が行われる催しの一つです。帝京科学大学ではこれまで数々の出展をしてきましたが、今回はこども学科として初の出展です。もちろん、他にも動物介在教育研究会が多彩な内容で4つのブースを出展し、こちらと連携した参加でもあります。演習課題としては、参加者の大多数を占める小学校低学年前後の子ども達を中心にした親子連れを対象に、コミュニケーションスキルを体験的に学ぶことを目的としています。ブースのテーマは「ペット型ロボットと遊ぼう」です。前期に習得した保育所におけるロボット介在保育の知識と経験を実践的に生かす場でもあります。しかし、今回は小学生とその兄弟や御両親。さて成果の程は如何に...。

1日目

朝9時集合。開館は9時30分です。あわただしくブリーフィングを行い、開催側スタッフとしての立ち振る舞い、子ども達の誘導方法、改めてロボット機材のハンドリングの確認など行いました。開館までの束の間、お隣の「蛍光スライム作り」ブースにおじゃましてさっそく作ってみました。ブースを構えた会場は科学館最奥の「多目的ホール」ですが、開館するとすぐに子ども達がどっとやってきました。

やってきた子ども達を次々に招き入れ開店です。用意したパネルも使ってロボットとの遊び方を優しくインストラクトします。理解力も観察力もある小学生を相手に説明に力が入ります。

用意したロボットは前期の「動物・ロボット介在教育演習1」で使い馴染んだAIBOと、今回はアザラシ型のロボット「パロ」もいます。可愛いロボットとその仕草に子ども達は夢中です。子ども達と目線の高さを合わせるあたりはこれまでの演習の成果が生かされているようです。ボランティア参加のお手伝いをお願いした甲府南高校の生徒さんも時折、ロボット達と触れあい楽しんでいました。

お昼の休憩時間になりましたが、すっかり熱中した子ども達はお昼も忘れてスタッフに色々と聞いてきます。こんなときも御家族の様子を見極めながら子どもの気持ちを大切にしっかり対応することが求められます。AIBOは色々なタイプを取り混ぜて7台用意しましたが、次々にやってくる子ども達の人数には台数が不足しがちです。そんなときにうまくロボットを使い回し、まんべんなく皆を楽しませる、そんなブース全体を見渡す配慮が求められます。

午前と午後で学生スタッフが入れ替わります。手空きの者は他の本学ブースへ手伝いにいきます。そちらの学生スタッフとの連携を如何に図りブース運営を円滑に進めるかも大切な演習課題のひとつです。午後になると午前に1回来たリピーターの子ども達も大勢やってくるようになりました。少しずつブース運営の雰囲気にも慣れ、御両親とコミュニケーションもできるようになってきたようです。

2日目

大会2日目は昨日当ブースへやってきてとても楽しい体験をした結果、今日はまっしぐら、ここへ来た子ども達もいました。ロボットの説明はより具体的にメカニカルな取り扱いの内容へ踏み込んでいきます。会場運営スタッフの方々の見学もありました。

学生スタッフの子ども達に対する手慣れた対応に御家族の方々は安心感を持った様子で、子ども達を我々に預けて他のブースの見学に行かれる方もいらっしゃいました。御覧のように2日目はブースがはち切れんばかりの盛況ぶりです。

ブース横のスタッフ控え場所でロボットのメンテをしていると図らずとも御家族の方々から矢継ぎ早に質問を受けました。こんなときもしっかり落ち着いて対応できるかが演習のポイントです。後方から本演習指導教員の目が光りチェックが入ります。

こちらでも子ども達の相手をしながら親御さんに対する説明に余念がありません。また、今日も他のブースの応援に臨機応変に入ります。学生スタッフの一挙手一投足に指導教員の巡回チェックがしっかり入ります。

来場者の中にはもちろん幼児もいます。幼児はやはりスキンシップが大切(上右写真:左の女性は学生スタッフです)。また何かの弾みに兄弟でけんかになってしまうことも。しかしこんなときも既に保育所で随分と経験を積んだこども学科の学生スタッフならではのしっかりした対応が見受けられました。ブースに訪れる子ども達の人数に応じて臨機応変にスタッフの人数を変えて対応していきます。

最終番では手慣れた様子で大人数の子ども達を一手に引き受けての対応も目立ちました。来場者がとても多く他のブースが工作の材料切れなどで少し早めに店じまいする中、バッテリー充電の自転車操業をしながら最後まで来場者を招き入れて子ども達に楽しい時間を提供しました。16時に無事終了し、紅葉真っ盛りの愛宕山を後にしました。

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