教育・研究

図書館だより 第31号 2006.11.10

[目次]
新OPACを使いこなそう!

 今年8月、図書館システムの更新を行いOPACが新しくなりました。OPACは、図書館で所蔵している図書や雑誌を検索できる目録システムで、図書館内端末や図書館ホームページから利用することができます。新OPACでは画面デザインが一新しましたが、それだけでなく、便利な機能が備えられ使いやすくなりました。検索の手順を確認しながらご紹介しましょう。


1.キーワードを入力します。

 検索語入力欄にキーワードを入力し、「検索」ボタンをクリックします。

OPAC画面


検索のコツ
  • 前方一致検索を行うには、検索語の末尾に「*」(アスタリスク)をつけます。
  • 書名、著者名は、漢字形とヨミどちらからでも検索できます。また、一部分、全体どちらからでも検索できます。
  • 西洋人著者の場合は、原綴で入力してください。

注目ポイント
  • ウェブの検索エンジンを使うのと同じ感覚で検索できます。手がかりとなるキーワードをスペースで区切って入力してください。複数のキーワードを入れた場合は「and検索(すべてのキーワードを含むものを検索)」を行います。
  • 本学の所蔵とWebcat(国内の大学図書館等の所蔵)を検索できます。両方同時に選択した場合は横断検索を行いますが、学内に所蔵があったときはWebcatの所蔵は検索されません。
  • 和雑誌の特集記事の検索ができます。(ただし、平成18年7月以降に受入れた分)
  • 出版年、配架場所から絞り込んで検索できます。


2.検索結果が表示されます。

 所在を確認するには、一覧からタイトルを選んでクリックします。見たい資料がいくつかあるときは、チェックを入れて選択し「選択されたデータの詳細表示」ボタンをクリックします。ヒットした資料をすべて見たいときは、「全て選択」ボタンをクリックし「選択されたデータの詳細表示」ボタンをクリックします。

OPAC画面


 注目ポイント
  • 検索結果をメール送信できます。
  • 検索結果をファイルに保存することができます。※図書館内のPCでは保存できません。


3.所在が表示されます。

 選択した資料の配架場所、請求記号、貸出中か否か等を確認することができます。

OPAC画面


注目ポイント
  • 配架場所欄をクリックすると、配架場所の案内図を別ウィンドウで表示します。
  • 資料が貸出中のときは、「貸出中」の表示と共に「返却予定日」が状態欄に表示されます。
  • 図書が貸出中のときは、OPAC画面から直接予約ができます。

 また、新しいサービスとして利用者別図書館ポータル「MyLibrary」の運用も予定しています。借りている資料の確認、図書購入希望の申込み、文献複写の申込み等がウェブから行えるようになる予定です。詳細については、また改めてご案内いたします。


リレーエッセイ

「携帯文化と日本語の未来」 

メディア情報システム学科教授 桑原尚夫

 最近は若い人なら、いや若くなくても、誰でも携帯電話を持っている。私は好みに合わないため携帯は持っていない。四六時中監視されているようで嫌だからである。個人的な好みはともかくとして、若い人たちの間では携帯の絵文字が流行っているそうだ。特に、仲間内では全く文字を使わず、絵文字だけで通信が可能な場合があるという。古代エジプトのヒエログリフではないが、まさに古代の絵文字に回帰する感がある。中公新書の『ケータイを持ったサル』(正高信男著)という本があるが、著者は京大霊長類研究所でサルの社会を観察している動物学者で、最近の若者の行動を見ていると「人間らしさ」をやめて「サルに退化」してしまったと本のなかで述べている。してみると、世の中が便利になるに従って、人間は次第に退化していくのかも知れない。若者が言葉を次第に使わなくなっていくのもその一つの兆候かも知れない。携帯以前に、パソコンのワープロが普及するに従って自分で字を書かなくなり、特に漢字の書き取りが出来なくなってきた。これは若者だけの問題ではなく、私のような年寄りにも甚大な影響を与えている。日本語の未来は一体どうなるであろうか? 数百年先の日本語を想像したとき、漢字が消滅して全て絵文字になっているだろうか? その時まで生きてこの目で確かめてみたい気がする。私は数年前まで「文章構成法」という授業を担当し、ある課題について400字程度の短い文にまとめるという訓練を学生に課していた。殆どがまともな文章になっておらず、しかも誤字、脱字だらけで惨憺たる有様だった。時々漢字の読みや書き取りの練習も行ったが、その一つの例をここに紹介しよう。次の文章の (1) から (6) までの空欄を漢字で埋めるという問題である。"古代中国には、世界の文化の中心は中国(漢民族)であり、その他の地域は野蛮であるという思想がある。この考えを  (1) 思想とよび、周辺の民族を、東 (2) 、西 (3) 、南 (4) 、北 (5) 、とよんで蔑んだ。蛮族を表すこの四種類の言葉のうち、  (6) だけが日本語に定着し、外国人を表す言葉となった"ただし、学生にはランダムに並べた答えの中から選ばせるというものであった。さて、この小エッセイをお読みの皆さんはどの位お分かりになったでしょうか? 私の年代(65歳)に近い方は恐らく問題なく答えられると思いますが・・・。因みに、その時の約70名の学生のうち全て正解は一名のみであった。(答、 (1) 中華、 (2) 夷、 (3) 戎、 (4) 蛮、 (5) 狄、 (6) 南蛮)


年末年始の開館時間

12月28日(木)~1月4日(木)は休館です。冬休み中の開館時間は別途お知らせします。