教育・研究

図書館だより 第16号 2001.4.12

[目次]



図書館長就任のご挨拶

図書館長 中條 利一郎


 この度図書館長を拝命しました。単に図書だけでなく、コピーサービス、インターネットと、IT時代に向けて図書館はますます重要になります。そのための図書館のシステムも重要です。IT時代の図書館は他の図書館とリンクしながら活動しているのですから。快適な図書館を目指して、精一杯努力する所存です。
 今までの人生を振り返ってみると、学生として勉強するとき、教育者として教育するとき、研究者として研究するときは勿論のこと、日常生活でも書物には随分お世話になりました。世間の水準よりはずっと沢山書物を読んでいます。ですからハードとしての図書館のあり方を模索、実行するのには向いているのではないかと自負しています。 しかし、大学の図書館にとっては、あまり書物を読まない学生君(先生の中にもいます)に書物に親しんで貰う方策の方がもっと重要な課題です。こちらは私自身が努力して読書人になったわけではないので暗中模索もいいところです。先生方からも学生君からも積極的なお知恵を拝借したいと存じます。
 研究と教育が車の両輪のように助け合ってこそ、大学は大学らしくなります。学生君の中には研究など自分と無縁と思っている人がいるかも知れません。一度、卒業研究についている先輩や大学院にいる先輩に聞いてみて下さい。彼らが研究に従事することによって急激に成長したことを語ってくれる筈です。聞いてみるほどの知り合いがいない人は卒業研究前後の先輩の面構えの変化を見るだけでもわかります。皆、自信に裏付けられたいい顔になって行きます。先生方にとってはもっと重要です。研究を進めるためには世界の研究の現況をいち早く知る必要があります。いつの時点でも研究者総数の90%は生存していると言われます。簡単な微分方程式を解いてみると、研究者の総数、従って論文の総数が指数関数的に増加していることが分かります。この厖大な研究情報に的確かつ迅速にアプローチできるように努力します。
 皆さんも毎日図書館に足を運んで下さい。昼、食堂から講義室への移動の一時でも結構です。スポーツ新聞を読みに来るのでも構いません。足を運んでいる内におもしろさが分かるようになります。読書って楽しいですヨ。


ひとり暮らしのお助け本あります!


 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。4月から、初めてのひとり暮らしをはじめられた方も多いことでしょう。自由いっぱいのひとり暮らしに期待を寄せる反面、なにもかも自分でやらなくてはならないことに不安もあるのではないでしょうか?  そこで、当館で所蔵している本のなかから、ひとり暮らしに役立つ本をご紹介いたします。

■ひとり暮らしを快適に、安全に暮らそう
 ここにあるのは、ひとり暮らしの「生活全般」に役立つ本。ひとり暮らしのための様々な知識やノウハウを身につけ、快適で充実したひとり暮らしをおくりましょう。

『くらしの豆知識2001』 国民生活センター編 国民生活センター 請求記号:590.4/Ko48/2001
 家庭洗たく取扱い絵表示の見方、生活習慣病を予防するための食事生活、急性中毒と誤飲の応急処置方法やごみを減らす工夫あれこれなど、日常生活に関わりの深い問題を取り上げ、暮らしに役立つ様々な情報がまとめられています。

『生活探検大図鑑』 小学館 請求記号:590/Se17
 衣食住のあらゆることに関するカラー図鑑。眺めているだけで楽しめる1冊です。米図鑑にはじまり、包丁図鑑、毛糸のとれる動物図鑑なんてものまでもあります。また、パン、みその作り方から、はさみ・針や、のこぎり・かなづちの使い方といったことまで、生活に関する幅広い情報が楽しくまとめられています。

『雑学読本NHKためしてガッテン3』 NHK科学番組部編 NHK出版 請求記号:049/N49/3
 NHKテレビ「ためしてガッテン」の単行本化。夏服お手入れ術や目からウロコの掃除機の使い方、プロが教える防災袋の中身などなど、ユニークな実験で裏づけた最新の情報と知識がわかりやすく解説されています。

『ひとり暮らしの設計図』 生活問題研究会編 白石書店 請求記号:590.4/Se17
 ひとり暮らしにおけるものの見方、考え方を身に付けるための1冊です。

■清潔な住まいで気持ちよく
 ひとり暮らしは、ついつい生活がルーズになりがちです。荒れ放題、なんてことにならないように!手入れや掃除のコツ・ポイントのわかる「住まい」のための本です。

『「住まい」手入れのコツとアイデア』 石川松太郎著 日本放送出版協会 請求記号:597/I76

『住まいと体の"バイキン"退治』 西川勢津子著 主婦の友社 請求記号:597.9/N83

■健やかな毎日のために
 ひとり暮らしをしていると、気になるのが「健康」の問題です。病気とは無縁な人でも、いつ病気にかかるかわかりません。日頃からきちんとした自己管理を心がけることが大切です。

『これだけは知っておきたいくらしの中の健康づくり』 豊倉康夫,村上義次監修 ぎょうせい 請求記号:498.3/To86
 毎日の積極的な健康づくりを目指して、特に食生活と栄養、運動・体力づくり、ストレス対処法の三本柱に、生活環境と健康管理、成人病予防のための健康管理を加えわかりやすく解説しています。

『くらしの中の健康運動:生活慣習病、腰痛、膝痛の改善法』 田中俊夫編著 大学教育出版 請求記号:498.3/Ta84
 身近で手軽な健康運動を取り上げ解説し、楽しみながら無理なく実践できる運動を紹介しています。

■食べ物についての知識を深めよう
 「食事と健康」とは大変深い関わりをもっています。健康を保つためには、きちんとした食生活を心がけることが欠かせません。日頃から食事と健康に関心をもち、知識を深めておきましょう。

『食べ物と健康おもしろ雑学』 落合敏監修 梧桐書院 請求記号:498.5/Ta12

『健康を食べる』 辻啓介,辻悦子 リバティ書房 請求記号:498.5/Ts41

『クスリになる食べもの』 大塚滋監修 創元社 請求記号:498.58/O88

■自分の食事は自分でつくる
 人によっては食事がひとり暮らしの大敵になることもあります。安くておいしくて健康にもいい食事。それは自炊!「料理のレシピ集」です。

『一人暮らしのクッキング』 奥田和子,種田由紀,坂田とも子著 神戸新聞総合出版センター 請求記号:596/O54
 ひとり暮らしでは食べものを自分で選び、一人で健康管理ができる、そうした心がけが必要になってきます。丁寧なイラストを交え、「食の自立」に挑戦するための献立を紹介しています。

『食事で鉄分をとる』女子栄養大学出版部編 女子栄養大学出版部 請求記号:498.5/J78
 鉄分はこの飽食時代でも、まだまだ不足しがちな栄養素のひとつ。しかも、若い人には潜在的鉄分不足が増えているといわれています。鉄分がしっかりとれる献立を豊富に紹介しています。

■心にゆとりを
 ひとり暮らしでは、様々な悩みなども出てきます。「心の健康」に関する本です。

『大学生がカウンセリングを求めるとき』 小林哲郎,高石恭子,杉原保史編著 ミネルヴァ書房  請求記号:377.9/Ko12

『ストレスに強くなる心の健康学』 飯田恭子著 山海堂 請求記号:498.39/I26

『ストレス解消法:すこやかな心とからだをつくる』 長谷川和夫,村山正博著 講談社 請求記号 :498.39/Su84

■いざというときのために
 ふだんから「応急手当」の知識や技術をしっかりと身につけておけば、とっさのときに非常に役立ちます。

『すぐに役立つ応急手当の基礎知識』 家庭医事研究会編著 棋苑図書 請求記号:598.5/Ka85
「薬」を勝手な自己判断で誤った使い方をすることは避けなければいけません。正しい知識をもちましょう。

『薬に賢くなる本』 水島裕著 講談社 請求記号:499.1/Mi96(文庫コーナー)

■環境にやさしいライフスタイルを
 ひとりひとりの暮らし方が環境に影響を与えます。「環境問題」を正しく理解し、それを行動に結びつけた生活をおくりましょう。

『自分の暮らしがわかるエコロジー・テスト』 高月紘編著 講談社 請求記号:519/Ta55(文庫コーナー)
 環境問題は生活のエコ度チェックから。ゲーム感覚でライフスタイルをチェックし、ポイントをくらべることで、自分がいったいどれくらい環境を意識して行動しているかが具体的にわかります。


リレーエッセイ ふたこと・みこと



「雑 感」      

メディアサイエンス学科講師 斉藤 幸喜


 最近、以前より本や雑誌を読む量が減ってきた。特に、紙の辞書や辞典を使うことはほとんどなくなった。パソコンで使う電子辞書の方が早いし、いろいろな検索ができて便利だからだ。インターネットに常時接続できる環境ならば、フリーの辞書や翻訳ツールが使える。(ちなみに、翻訳ソフトはほとんど役に立たない。たとえば、英文を自動的に日本文に翻訳してくれるのだが、ほとんど日本語になっていない文章を出力する。大学院のレポートなどで英語の論文を日本語に訳させると、翻訳ソフトで変換した文章を平気でそのまま持ってくる学生がいるが、これでは何の勉強にもならない。)
 何か調べたいことがあれば、検索エンジンで検索すれば、最新の情報が効率的に入手できる。(ちなみに、検索エンジンにはyahooやgooなどいろいろな種類があるが、今はgoogle(www. google.com)がお勧めである。キーワードにヒットするホームページがリンク数の多い順に表示されるため、最も役に立ちそうなホームページが一番上に表示される。)インターネットに接続すれば、時刻表や地図なども(接続料金を除けば)タダで手に入る。
 本学でも、情報コンセントや学生が自由に使えるパソコンの数を増やして、学生がいつでもインターネットを使える環境を整えようとしている。しかし、一部の学生がパソコンを不正使用したり、掲示板に悪意のある書き込みをしたりするために、こうした動きが妨げられる可能性がある。情報処理演習室などを学生に24時間開放したいのだが、盗難や不正使用の恐れがあるために、実現は難しい。一部のモラルの低い学生のために、一般の多くの学生が不利益を被ることになってしまうので、悪意のある行動には断固たる措置が必要だと考える。


 

平成12年度図書館利用統計

入館者数 貸出冊数 ビデオ利用数
125,195人 教職員 大学院生 学部学生 学外者 55点
865冊 602冊 8,320冊 8冊

 




■ ■ ■ Q&A ■ ■ ■


markQ OPACで検索したら、利用したい本が貸出中でした。予約することはできますか?

A 「予約申込書」に必要事項を記入してカウンターに提出してください。本が返却され次第、掲示でお知らせします。返却された日から1週間カウンターに保管しておきます。1週間経っても利用されない場合は、予約はキャンセルされます。