教育・研究

図書館だより 第29号 2005.10.19

[目次]



図書館の資料を活用して資格をゲットしよう!!

本学ではさまざまな資格を取得できるようカリキュラムが組まれていますが、今号は高等学校教諭一種免許状(情報、理科)と博物館学芸員の資格を取り上げ、これらの資格取得に役立つ資料をご紹介します。
●高等学校教諭一種免許状関連資料

<図書>
教職入門 柴田義松、山崎準二編著 学文社 373.7/Sh18@一般書架
イメージ【内容】本書は教員養成教育における新たな必須科目「教職の意義等に関する科目」の授業用に編まれた教職入門テキストです。日常の教職生活とその実践の姿を具体的に認識できるよう次のような点に配慮して編集されています。第1に学校教員のライフコース全体を見渡し、教師の日常の活動の基礎、教職をめぐる法制の基礎認識をおさえ、第2に幼・小・中・高校・養護学校など各学校での教職生活を包括し、学校内外でのさまざまな教育活動について一定の認識を得られるようにしています。第3に、本書が最初に学ぶ教職科目のテキストであることを考慮し、日常営まれている教職生活とそこにおける実践の姿を具体的に認識できるように解説しています。
教師論 谷田貝公昭[ほか]編 一藝社 374.3/Y66@一般書架
イメージ【内容】「教育は人なり」という格言があります。教育の効果は教師によって決定的に左右されます。どんな立派な施設・設備の整った学校であっても、そこにいる教師如何でどのようにも変わってしまいます。教師は、教育において中心的位置を占めているのです。古来から、教師の資質論を中心とした多くの教師論が展開されてきたことがその証です。本書はこのような点から教師を論じています。
教育実習完全ガイド 山崎英則編著 ミネルヴァ書房 373.7/Y43@一般書架
イメージ【内容】教育実習のための準備から終了までの過程を想定して、教育実習の事前指導、教育実習の期間中指導、教育実習の事後指導から構成されています。本書により、教育実習の目的や意義、準備や心得について理解することができるとともに、あるべき教師像や児童・生徒の素顔をしっかりと把握することができます。教育実習全般にわたって役立ち、教職に関する知識や理論が、教育現場の活動や実践にすぐ生かせるよう配慮されたテキストです。
<雑誌>
教育 国土社
イメージ【内容】教育現場で抱える課題、子供を取り巻く社会現象、教育の将来など、さまざまな視点から教育とは何かを考える雑誌です。たびたび報道される教育に関する見解は氷山の一角です。どのような考え方やとらえ方があるのか、じっくり読んで視野を広げましょう。
教職課程 協同出版
イメージ【内容】「大学でのあなたの学びが教員としての資質を左右します」というキャッチフレーズのもと、教職課程を履修する学生の学習の手助けとなる記事を満載した月刊誌です。現職教員による教職現場での実態や課題についての記事のほか、「教育原理」や「教育心理」といった科目の学習のポイントを取り上げ解説しています。
教員養成セミナー 時事通信社
イメージ【内容】教員採用試験の受験対策のための月刊誌です。採用試験の実施情報はもちろん、過去に出題された問題や科目毎に設問のポイントを解説した記事が毎号多数掲載されています。
<ビデオ>
授業を学ぶ:教育実習・高等学校篇 SS35
教育実習生の授業:その内容を見る:高等学校公民科現代社会の例 SS36

【内容】『授業を学ぶ』は、ある教育実習生の実習体験を追ったドキュメンタリーです。教育実習に対して不安や緊張を感じている方も少なくないでしょう。映像を通じ教育実習の実際の様子を知ることで、実習生としての事前イメージをふくらませ不安を解消し、実習に前向きにそして意欲的に取り組む一助としてください。『教育実習生の授業』では、実習生が行った初回の授業と研究授業(彼にとって10回目の授業)とを比較し、授業内容及び意識がどのように変容したのかを考えます。
体験から考える「情報モラル」(高等学校「情報」教員養成教材 '02) SS41
【内容】情報の収集・発信とも関わる「情報モラル」について、アニメーションでたのしく理解を深めることができます。ディジタル情報のコピー、ネットショッピング、ネットオークション、ウィルス、個人情報、メール等、具体的な事例をもとに、情報モラルとはどのようなものかを考えましょう。
授業設計と教材開発の指導(高等学校教員養成教材:情報) SS39
情報Cにおける学習とその指導(高等学校教員養成教材:情報) SS40

【内容】高等学校普通科の必修授業「情報」について解説した教員養成ビデオです。『授業設計と教材開発の指導』では、問題解決のためにコンピュータを効率的に活用し、情報を科学的に理解する力を養うことを目標とする「情報B」について、また『情報Cにおける学習とその指導』では、情報活用の実践力、情報社会へ参加する態度など、情報を扱っていく上で必要な総合能力を養うことを目標とする「情報C」について、各科目の視点や授業法を学ぶことができます。

●博物館学芸員関連資料

<図書>
博物館実習マニュアル 全国大学博物館学講座協議会西日本部会編 芙蓉書房出版 069/Z3@一般書架
イメージ【内容】博物館における実習を通じ学芸員としての業務の理解を図り、実践的な学習と訓練を学ぶに当たって何が必要か、又実際に実習で何を学ぶのか詳細に書かれています。
博物館概論 伊藤寿朗、森田恒之編著 学苑社 069・I89@一般書架
イメージ【内容】4つの視点- 1.社会は博物館をどのように生み、いかに規定しているのか。2.博物館は社会をどう捉え、どう対応したらよいのか。3.そのためには博物館に何が必要であり、何をすべきなのか。4.博物館職員はその目的を達成するために最低限どのような方法をとったらよいのか。- に基づいて「総論編」「機能編」「資料編」に大別して解説します。
科学・自然史博物館事典 日外アソシエーツ 406.9/N71@参考図書
イメージ【内容】全国の科学・自然史分野を扱う博物館の事業概要や展示内容が掲載され、見学のための事前調査に役立つように企画された総合的なガイドブックです。
<雑誌>
博物館研究 日本博物館研究協会
イメージ【内容】博物館の幅広い研究論文、国内外の博物館の展示に関する情報を知ることができます。

●その他のお役立ち資料リスト

教職関連図書
書名 編著者 出版者 請求記号 配架場所
情報化教育法:教職課程テキスト 河村一樹、斐品正照著 彰国社 375/Ka95 一般書架
教職の意義と教員の職務 篠田信司著 三省堂 374.3/Sh66 一般書架
新教職論:教職必修 山下省蔵ほか共著 実教出版 374.3/Ky5 一般書架
教職基礎・情報機器の操作 田中規久雄編著 コロナ社 374.1/Ta84 一般書架
教育実習を考える 岩本俊郎、浪本勝年編著 北樹出版 373.7/I94 一般書架
教員をめざす人の本 八尾坂修監修 成美堂出版 373.7/Ky4 一般書架
教職課程シリーズ    一藝社 371/Y66 一般書架
道徳教育の研究 谷田貝公昭[ほか]編 一藝社 375.35/Y66 一般書架
教職科学講座    福村出版 370.8/Ky5/1~21 一般書架
講座教師教育学 日本教師教育学会編 学文社 373.7/N71/1~3 一般書架
教職関連ビデオ
タイトル(シリーズ名) 請求記号
教育メディア(教育の方法及び技術) SS37
情報の表現とデザイン(高等学校「情報」教員養成教材'02) SS42
博物館学芸員関連図書
書名 編著者 出版者 請求記号 配架場所
ライブラリーデータ:公立図書館・専門図書館・美術館・博物館・資料館・専門書店データ ライブラリーデータ編集委員会編 教育書籍 010.35/R12 参考図書
博物館学事典 石渡美江[ほか]編 東京堂出版 069/Ka86 参考図書
全国博物館園職員録 日本博物館協会編 日本博館協会 069.035/N71 参考図書
博物館ハンドブック 加藤有次、椎名仙卓編 雄山閣出版 069/Ka86 参考図書
世界の博物館    講談社 069/Se22/1~23 一般書架
博物館学講座 加藤有次[ほか]編 雄山閣出版 069.08/Ka86/1~15 一般書架
博物館学シリーズ 大堀哲監修 樹村房 069.08/H19/1~8 一般書架
博物館を考える    山川出版社 069/Su52/1~2 一般書架
新編博物館学 倉田公裕、矢島國雄著 東京堂出版 069/Ku56 一般書架
博物館学概説 網干善教、高橋隆編 関西大学出版部 069/A14 一般書架
博物館学への招待 リュック・ブノワ著 白水社 069/B35 一般書架
概説博物館学 全国大学博物館学講座協議会西日本部会編概説博物館学 芙蓉書房出版 069/Z3 一般書架
博物館情報学入門 E.Orna & Ch..Pettitt著 勉誠出版 069/O71 一般書架


Q&A

Q オーバーナイト貸出とはどういうものですか?

通常貸出をしていない雑誌や参考図書(禁帯出の赤いラベルの貼ってある図書)を図書館が閉まっている時間だけ特別に貸出すサービスのことです。閉館の30分前から翌日または休日明けの午前10時までの間貸出を行なっています。通常の貸出とは別に3冊まで借りることができます。


リレーエッセイふたことみこと



 「常識を超えることの大切さ」

バイオサイエンス学科講師 東 克己

 最近の新聞記事などでご存知の方も多いかと思うが、ヒトの染色体DNAの遺伝子以外の領域からもタンパク質になることのないRNAが作られていることが理化学研究所(理研)の研究グループによって発表された。この発表が事実だとすれば、分子生物学の歴史の中でも最大級の発見となると思われる。分子生物学では、ゲノム上の限られた領域のみが遺伝子としてはたらき、それ以外の領域はクズ(ジャンク)であると考えられてきた。また、遺伝子はタンパク質の設計図として使われるということが、生物学の重要な「定理」だった。ところが今回の発見では、タンパク質を作ることのないジャンク領域が実際には利用されており,しかも生命現象に重要な影響を及ぼしていることを示唆しており,分子生物学の重要な「定理」に書き直しを迫るものである。
 今回の発表に限らず、生物学の世界ではこの百数十年あまりそれまでの定説を完全にひっくり返すような発見が相次いできた。今からは想像のつかないことではあるが、わずか70年前には遺伝子の本体はタンパク質であるというのが生物学の常識であったのだ。DNAが遺伝情報として働く可能性を示す間接的証拠は多数あってもなかなか遺伝子の実体として受け入れられなかったのである。このように科学の世界では、私たちの常識、直感、見た目の印象がむしろ邪魔となり、往々にして真実の発見を遅らせることがある。今回の発見がこのように評価され、どのような新しい「定理」が新に示されるかは今後の研究の推移を見守りたいが、自分たちの常識や直感に惑わされずに、より柔軟に常識を超える真実を真摯に追究することが、科学の世界に身をおく者には何よりも重要であることを今回の発表は教えているのかもしれない。


お知らせ

★科大祭に伴い下記のとおり開館時間を変更します。
 11月4日(金) 9:20~17:00
 11月5日(土)10:00~16:00
 11月6日(日)10:00~16:00
 11月7日(月) 9:20~17:00

★推薦入試のため11月19日(土)は休館します。